3年連続自賠責繰り戻し金の実現をめざす 自動車損害賠償保障制度を考える会

   平成30年度の交通事故死者数は3532名で、昭和45年の1万6765名をピークに統計開始以降最小となった。その反面、介護を要する後遺障害および後遺障害等級の認定を受けた自賠責保険の支払い件数に基づく重度後遺障害者数は、平成29年度1715名でほぼ横ばい。自動車事故対策機構(NASVA濱隆司理事長)が所管する全国10ヵ所300床の療護施設の入院者は累計1572名、退院者数は1224名。交通事故の被害者を救済するための財源は年々厳しくなっている。

 その財源だが、1955年に制定された「自動車損害賠償法」では、自動車ユーザー全員が負担する保険料による支え合いで交通事故の被害者を保障する仕組みを採用しており、自賠責保険には税金は一切投入されない。

 しかし、平成6年度および7年度に、財政事情の悪化を理由に、自賠責保険料の積立金2兆円のうち1兆1200億円が自動車安全特別会計から一般会計に繰り入れられた。その後、繰り戻されない状況が続いていた。

   こうした状況を踏まえ、「自動車損害賠償制度を考える会」などが2010年8月から「自賠責保険料は共助の精神で自動車ユーザーが収めたものであり、1日でも早く繰り戻すべき。交通事故被害者救済のための事業が安定的、継続的に実施されることが使命」(福田弥夫座長<当時>)との主張のもと、要望活動を展開してきた。

   その結果、平成29年12月18日付けで、麻生太郎財務大臣と石井啓一国交省大臣の間で「平成30年度において、23億2030万円を自動車安全特別会計自動車事故対策勘定に繰り戻すこととする」という覚書が交わされた。一昨年23億円、昨年37億2000万円の繰り戻しが実現したものの、まだ6121億円が返還されていない状況だ。

 そのため「自動車損害賠償保障制度を考える会」は、今年度も2020年度予算において繰り戻しを実現すべく、11月に麻生太郎財務大臣、赤羽一嘉国土交通大臣はじめ関係方面へ陳情活動を予定している。

   江原一太朗・国土交通省自動車局は「石井大臣から赤羽大臣へ交替したばかりだが、この件に関しては令和4年まで継続的に方針を変えることなく取り組んでいくよう内情を説明しました。これまで以上に強力に財務省としっかりと協議していきたい」と話した。

濱隆司NASVA理事長

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