【年頭挨拶】 自動車関係諸税の負担軽減・簡素化要望の実現を勝ち取る 一般社団法人日本自動車会議所 内山田竹志・会長
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、周知のとおり、日本の自動車産業は、全就業人口の約1割にあたる 550 万人の方々が働き、製造業の製造品出荷額や輸出総額においてもそれぞれ約2割を占めるなど、わが国のGDP・雇用・納税・サプライチェーンといった幅広い分野に関係する基幹産業です。それだけに、「過重で複雑な自動車関係諸税の抜本的見直し」は喫緊の課題であり、新たなモビリティ社会にふさわしい税制を再構築する極めて重要な1年であると考えております。
昨年末決定されました「令和7年度税制改正大綱」においては、「車体課税については、カーボンニュートラルの実現に積極的に貢献するものとすべく、国・地方の税収中立の下で、取得時における負担軽減等課税のあり方を見直すとともに、自動車の重量及び環境性能に応じた保有時の公平・中立・簡素な税負担のあり方等について、関係者の意見を聴取しつつ検討し、令和8年度税制改正において結論を得る」とされました。
本年は、今後具体的な制度の検討に向けて激しい議論が行われる局面に入ることになります。「自動車関係諸税の負担軽減・簡素化」の大原則に立って、私どもは会員の皆さまと一丸となって要望の実現を勝ち取っていくべく活動を展開してまいります。
また、今年も2月には表彰制度「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」(CSP大賞)の表彰式が行われる予定です。本賞は自動車産業で働く 550 万人の方々のみならず、自動車ユーザーも含めて、自動車にかかわる全ての方々に、改めて「ありがとう」と感謝を伝える場をつくりたいとの気持ちから日刊自動車新聞社との共催で創設したものです。4回目となる今回も日本全国から数多くの団体・企業の皆さまから素晴らしい取り組みをご応募いただいており、まもなく大賞はじめ各賞の受賞者が公表される運びです。私も表彰式に出席させていただく予定としており、開催を大変楽しみにしております。
当会議所では、「税制」「CSP大賞」に加え、本年も「交通安全」「保険」「クルマ好き拡大」を重点事業として取り組んでまいります。
このうち、「保険」につきましては、当会議所も深くかかわる「自動車損害賠償保障制度を考える会」による精力的な世論喚起や陳情活動が実を結び、自賠責保険料積立金の一般会計からの繰り戻しは、2024 年度当初予算と補正予算あわせて 100 億円という成果を出すことができました。しかし、いまだに繰入金約 5,800 億円が返済されておらず、引き続き「考える会」と協力して、早期全額返済に向けて道筋をつけるべく要望活動などを展開してまいります。
最後になりましたが、私ども日本自動車会議所は、会員をはじめとする関係団体・企業・関係省庁などとの連携強化に努め、自動車の総合団体としてさまざまな取り組みにチャレンジしてまいりますので、この1年の皆さまのますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
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