スバル 完成車検査でブレーキ検査にも不適切行為が発覚

 スバル(中村知美社長)の群馬製作所の本工場と矢島工場で、完成検査工程時の燃費・排出ガス抜き取り検査において測定値を書き換えることによって、実際の測定結果として記載すべき数値とは異なる数値を燃費・排出ガスの抜き取り検査結果を記載した問題で、6月5日に国交省へ報告したスバルが、弁護士など第三者の社外専門家チームへ委託した調査報告書を9月28日、発表した。一連の完成検査工程における調査報告書の提出は、昨年12月19日、4月27日に続き3度目。

 中村知美社長は「今回明らかになった完成検査工程における不適切行為は、いずれも社内規定に反する重大なコンプライアンス違反であり、まったく許されるものではないと捉えています。スバルをご愛用いただいているお客さまに大変なご心配をおかけすることを改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 6月5日に国交省へ報告したトレースエラー、湿度エラーに加えて、今回の調査報告書において新たに以下の不適切行為が判明した。

 燃費・排ガスの抜き取り検査に関して、①トレランスエラー時間の書き換え ②温度および湿度エラーに関する測定結果の書き換え ③測定端末におけるデータの書き換えなど ④プレコン走行におけるテストコースの代用、暖機運転における手順違背など、不適切な測定プロセスの運用。

 この結果、対象台数は6月1日時点の1551台から1869台に増えた。不適切行為は2012年12月から2017年12月まで行われており、証言ベースでは早いもので1990年代前半から行われた可能性もあるという。

 燃費・排ガスの測定以外の完成検査業務に関しては、①重要保安部品のブレーキ検査における不適切検査 ②舵角検査における不適切検査 ③スピードメーター指針誤差検査における検査方法の違反 ④サイドスリップ検査における検査方法の違反 ⑤ずさんな計測値の記録および管理 ⑥機能検査工程およびシャシまわり検査工程における検査工程、社内規定の一部不備などの問題点。

 このうち、安全に直結する重要保安部品の①ブレーキ検査における不適切検査は、きわめて重大な問題といえる。ブレーキペダルの制御力検査では、ハンドブレーキレバーを引くなどの不適切行為が行われていた。記録に残らないライン完成検査のため、該当車両が何台になるかは把握できないという。

 中村社長は「国で定める保安基準は満たしている。リコールについては、現時点では安易な判断はできない。今後、国交省と相談の上で自主的に判断したい」と説明した。

 調査報告書では、これらの不適切行為が行われた原因・背景に関して、従業員のコンプライアンス意識の低さだけではなく、完成検査工程の現状・課題に対する経営陣の認識、改善に向けた関与が不十分であった点を指摘した。

 「特に具体的事実を挙げて、経営陣の責任が厳しく指摘されたことを、きわめて重く受け止めている」と中村社長は述べた。

 スバルは再発防止策として、①経営陣による完成検査を含む品質保証へのコミットメント強化 その一環として、完成検査部門を製造部門から移管し、検査業務の独立性を確保 ②完成検査プロセスの全面的な分析によるプロセスと業務量の抜本的な見直し ③検査における不正・不適切行為の抑止・早期発見に向けた内部統制システムの運用の見直し ④絶対不正に手を染めない強い規範意識の醸成を、中村社長の陣頭指揮の下で実行する。

   7月10日に発表した新しい中期経営ビジョン「STEP」では品質向上に向け、5年間で1500億円の投資額を設定。最高品質責任者(CQO)が、品質保証プロセス全体の監視と改善に積極的に関与する体制を明らかにしている。


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