三菱自動車新CEOに加藤隆雄PT MMKI社長が昇格 指名委員会等設置会社へ移行で監督と執行者を分離
三菱自動車(益子修会長CEO)が、新しいCEOに、加藤隆雄PT三菱自動車クラマ ユサ インドネシア(MMKI)社長が昇格する人事を発表。6月21日開催予定の第50回定時株主総会での承認後、正式就任する。
加藤CEOは、1962年2月三重県出身の57歳。京都大学工学部卒業後、1984年に三菱自動車入社のプロパー。主に生産畑を歩み、2007年4月名古屋製作所工作部次長、2009年4月ロシア組立事業推進室エキスパート、2010年5月プジョー・シトロエンとの合弁会社、PCMA Rus,Limited Liability company出向、2014年4月名古屋製作所副所長などを歴任。2015年4月より現職のPT三菱自動車クラマ ユサ インドネシア社長に就任。趣味はゴルフ。
この時期のCEO交代の理由について、益子修会長は以下の3点を挙げた。
① 三菱自動車はアライアンスパートナーの日産自動車同様、6月21日の定時株主総会での承認を前提に、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行。それに伴い、これまで以上に、ガバナンス強化および監督(会長)と執行者(CEO)の分離を明確にする必要が生じたこと。
今回の人事により、益子会長はルノー=日産自動車=三菱自動車のアライアンス関連業務を引き続き兼務で担当。加藤CEOはじめ5名の代表執行役が実務を担当する。
② 業績が順調に回復したこと。
2018年度グローバル販売台数124万4000台(対前年比13.0%増)、2018年度決算は売上高2兆5146億円(14.7%増)、営業利益1118億円(14.0%増)、当期純利益1329億円(24.0%増)で増収増益。
③ 若返り
益子修会長は「現在の中期経営計画は2019年度までで、2020年には、新しい中期経営計画を作成する今がちょうどいいタイミングと判断した。若い世代の次のリーダーに、確実な成長をめざす中期経営計画の作成をゆだねたい」と話した。
トップ交代により、CEOの年齢は13歳若返った。
加藤CEOに後任の白羽の矢を立てた理由については「2016年から後任者として誰がふさわしいか考えてきた。加藤さんは、自動車メーカーの根幹のものづくりに精通していること。誠実な人柄で、その国で仕事をさせてもらっているという謙虚な姿勢の持ち主であること。豊富な海外経験とりわけインドネシアではパートナーから厚い信頼を受けて、タイに次ぐ業績を挙げていること」を挙げた。
加藤CEOは「益子会長が掲げた三菱自動車らしさ『スモール・バット・ビューティフル』を、引き続き強力に押し進めていくことがミッションだと考えている。インドネシアで経営の大変さを実感しており、今回三菱自動車全体のCEO指名を受けて、大変驚いている。全身全霊をかけて、CEOの職務をまっとうしたい」と抱負を述べた。
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