トヨタ 日本企業初の連結売上高30兆円突破
トヨタが2018年度3月期決算を5月8日に発表した。
中国合弁会社を含む小売りベースのグループ総販売台数は、中国およびアジアが堅調で、1060万3000台(対前年度比16万2000台増)。そのうち日本国内は222万6000台(2万9000台減)。
連結売上高30兆2256億円(2.9%増)で、日本企業として初の30兆円の大台を突破した。営業利益2兆4675億円(2.8%増)、当期純利益1兆8828億円(12.8%減)で増収減益。
豊田章男社長は「平成が終わり、令和の時代が始まりました。私が社長に就任したのが平成21 年 6月ですので、 平成の後の10 年間を、社長として、 トヨタの経営の舵取りをさせていただいたことになります。最初の3 年間は危機対応に明け暮れた期間、次の3年間は『意志ある踊り場』と表現した期間、直近の4 年間は、『トヨタらしさ』を取り戻すことと 未来に向けてトヨタをモデルチェンジすることの両方に 同時に取り組んだ期間と言えると思います。 トヨタの真骨頂である『TPS』と『原価の作り込み』の再強化を掲げ、生産現場のみならず、事務職場や技術職場でも『ムダ、ムラ、ムリ』の徹底的な排除に取り組んでおります。『100年に一度』と言われる大変革の時代、変化することが求められる時代だからこそ、ブレない軸、変えてはいけないことを明確にしておくことが必要だと思っております。そして、そのブレない軸こそが、 『TPS』と『原価を作り込む力』だと思うのです。トヨタを、モノづくりを中心にモビリティに関わるあらゆるサービスを提供する会社『モビリティカンパニー』にフルモデルチェンジすることこそが、私の使命であるとの想いに至りました」と、挨拶した。
さらに「これから先は、人々の暮らしを支える全てのモノ、サービスが 情報でつながっていく時代に入ってまいります。 クルマ単体ではなく、クルマを含めた町全体、 社会全体という大きな視野で考えること、 すなわち、『コネクティッド・シティ』という発想が必要となります。『コネクティッド・シティ』においては、『競争と協調』、 特に『協調』の精神が重要になってくると思います。 私たちトヨタで言えば、地球環境に優しく、交通事故のない社会、全ての人が自由に楽しく移動できるFun to Drive な社会 の実現をめざしてまいります。
私たちが求める未来は、トヨタだけでは創ることができません。 だからこそ、志を同じくする仲間を広く求めていくのです。 グループ会社はもちろん、他の自動車メーカーとの連携、『コネクティッド・シティ』を支える あらゆるモノ・サービスを提供する仲間との連携を 強化していきたいと思います。 こうした取り組みを進める中で、 私たちが目指す『モビリティカンパニー』としてのビジネスモデル、 『モビリティサービス・プラットフォーマー』への道が拓けてくると考えております」と述べた。
2020年度3月期見通しは、グループ総販売台数1074万台(13万7000台増)。そのうち日本国内は220万台(2万6000台減)。
連結売上高30兆円(0.7%減)、営業利益2兆5500億円(3.3%増)、当期純利益2兆7200億円(19.0%増)。
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