スズキ リコール関連特損813億円計上で4期ぶり増収減益

 4月12日、完成検査における不適正な取扱いに関して202万台のリコールを国交省へ届け出たスズキが、5月10日に2019年3月期決算を発表した。

 リコール関連の特別損失813億円を今期に計上した影響で、当期純利益1788億円(対前年比17.1%減)で4期ぶりの減益

 いっぽう、売上高は3兆8715億円(3.0%)で過去最高を記録し、増収減益となった。日本国内4輪車販売が「スペーシア」、「クロスビー」の好調により販売台数80万4000台(5万台増)、売上高1兆2189億円(6.6%増)。インド市場でも4輪車販売台数175万4000台(10万1000台増)、売上高1兆2528億円(6.1%増)と、売上げをけん引した。

 トピックスとしては、HV車の販売比率がグローバルでは332万7000台、16.9%と順調に伸び、ことが挙げられる。日本国内では72万5000台、52.7%を占める。

 気になるリコール対応に関しては、「生産本部がこのようなことをやらかし、すべての皆さまに多大なご心配、ご迷惑をおかけいたしましたことは誠に申し訳なく、心からお詫び、反省申し上げます」と鈴木修会長が述べ、決算説明会の冒頭に頭を下げた。

 今後の影響については「リコールは1年間かけて達成したい。今回の完成検査に関する影響は正直わかりかねるが、来期の業績予想が増加することは考えにくい」と鈴木修会長は話した。

 鈴木俊宏社長は「就任いらい『チーム・スズキ』のスローガンを掲げてきたが、まだまだできていない。経営陣と全従業員が当事者意識を持って、事業の総点検を再度徹底したい」と再発防止策を説明した。

 自らの経営責任に関しても「減給減俸を含め、株主総会までに結論を出したい」と述べた。

 来期の業績予想は、以下の通り。

 4輪車グローバル販売台数334万台(1万3000台増)、そのうち日本国内は72万台(5000台減)。

 売上高3兆9000億円(0.7%増)、営業利益3300億円(1.7%増)、経常利益3400億円(10.4%減)、当期純利益2000億円(11.9%増)。

 日本国内ではリコール対応に加えて10月に予定させる消費税増税、インド市場でも総選挙の影響による景気見通しの不透明感など、例年以上に不確定要因が多いといえる。

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