HV用リビルトバッテリー充放電試験システムを開発 月産50台の再生産が可能に ユーパーツ

 自動車用リサイクルパーツ販売大手のユーパーツ(清水道悦社長)が、使用済みのハイブリッド(HV)ニッケル水素バッテリーユニットを再生、再利用するために充放電試験システムを独自に開発。その充放電試験システムおよび作業工程「HVバッテリーユニットの検査装置、バッテリーユニットの検査方法およびプログラム」について、特許庁より特許を取得し(特許第6494840号)、3月15日に登録した。

 HVバッテリーとは、HV車両に搭載される駆動用2次電池。従来の鉛バッテリーが12Vであるのに対し、ニッケル水素電池のトヨタ・プリウス(NHW20、ZVW30)のHVバッテリーでは、1.2Vのセルを直列に6個つないだ1モジュールを28モジュールつなぎ、201.6Vの電圧を発する。

 ユーパーツの「HVバッテリーリカバリーシステム」では、28モジュールを色分けして、それぞれ電圧を測定。システム1セットで1日4回の充放電サイクルが可能で、最終的には定格容量の97%、各モジュール間のばらつき2%以内にまで、バッテリーを再生する。

 清水道悦社長は「HVバッテリーのデータ取りから始めて約10年、数1000万円を投入しました。このシステムで、月産50台のリビルトバッテリーを完成することができます」と説明する。

 本社がある埼玉県熊谷市に、バッテリー再生工場を居抜きで用意した。

 販路は、全国のトヨタ、レクサス系ディーラー。輸出も視野に入れる。

 新車販売が好調なHV車に搭載されるニッケル水素式HVバッテリーだが、リビルトバッテリーに関しては品質保証問題などがネックとなり、メーカー側が回収に積極的とは言い難い現状だ。

 こうしたなか「新しいものに挑戦する姿勢を持ち、その中で技術をつちかってきた」と自動車リサイクル業界のオピニオンリーダーを標ぼうするユーパーツ。使用済み車両が年々減少するなか、リサイクル対象品目の拡大の可能性に自助努力している。

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