「BOSCH CDR ステークホルダーカンファレンスインジャパン」開催

 

 「BOSCH CDR ステークホルダーカンファレンスインジャパン 2018」が、10月10日に東京都内で開催された。今回のカンファレンスには、ボッシュの車載イベントデータレコーダー(EDR)のデータを読み取り、レポート化する装置であるクラッシュデータリトリーバル(CDR)の日本国内市場導入に係る大手保険会社各社、各研究機関、政府機関の官民学メンバー12団体16企業の90名が参加。

 スピーチや意見交換を通じて、CDRが自動車事故原因解明に公平性と透明性をもたらす技術であり、(認知のため)運用実績などの環境作りが必要であることを再認識した。

 ボッシュCDRの浸透に関して先行するアメリカでは、2000年GM車から導入が開始。2017年現在17社52ブランドに普及が拡大し、さらに2社をプラスした19社へのOEM提供されている。全米3億台中55%の車両からデータを読み出せる。

 アメリカでは法整備も進んでおり、2012年9月発効の「PART563」において「搭載されている場合、90日以内にデータを読み取れるツールを用意しなければならない」と定められている。

 裁判でも、EDRデータが証拠として採用されている。

 2002年のバフマン氏とGMの訴訟。事故を起こしたドライバーは、35-40mphで走行中に、エアバッグが急に展開したせいで、気絶し、ぶつかったと主張。エアバッグの展開を制御するEDRも壊れ、EDRデータが間違ったと言い張った。しかし、法廷はそのEDRデータの証拠が許容できると裁定した上で、エアバッグが事故が起こった時にちゃんと展開したということが分かった。事故を起こしたのは、エアバッグの間違い展開ではなく、運転者の危ない運転が原因だったことが立証された。

 2005年のマトス氏とフロリダ州の訴訟。死亡事故を起こした運転手が50mphで走ったと証言したが、EDRデータを分析したところ、事故を起こした車は、事故の4秒前の速度が114mphで、事故の1秒前に103mphで走ったということが明らかになった。法廷は、そのEDRデータの証拠が許容できると裁定した。

 ヨーロッパや韓国でも、CDRが近々義務化される予定だ。

 日本ではどうか。

 昨年11月、民間が先導する形で、トヨタなどメーカー5社がCDRの市場導入を開始。MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険(金杉恭三社長)とあいおいニッセイ同和損害調査(黒田昌浩社長)では、ボッシュ認定の「CDRアナリスト資格」を15名の技術アジャスター社員が取得。すでに200件の運用実績を出している。

 近年、先進運転支援システム(ADAS)の普及や自動運転技術が進化しているが、日本人の36%が「事故に対しての法的な責任」を不安材料のトップに挙げている。(J.Dパワー調べ)。

 自動運転車の実現のための道路交通関連の法制度の見直しに関しては、政府全体の方向性を示した 「自動運転に係る制度整備大綱」において、2020 年を目途に、EDRやドライブレコーダーなどデータ記録装置の設置義務化について検討することが盛り込まれた。CDR浸透に向けてのバックボーンも徐々に整いつつあると言えよう。

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