スバル 完成車検査問題で「終結宣言」。対策費用で業績下方修正

 スバル(中村知美社長)の群馬製作所の本工場と矢島工場で、完成検査工程時の燃費・排出ガス抜き取り検査において測定値を書き換えることによって、実際の測定結果として記載すべき数値とは異なる数値を燃費・排出ガスの抜き取り検査結果を記載した問題で、11月5日、新たな不適切事案が明らかになった。

   9月28日、一連の完成検査工程における3度目の調査報告書を国交省へ提出。弁護士など第三者の社外専門家チームへ委託した報告書に基づき、不適切な完成検査が2017年12月末までに行われていたと判断し、対象の6000台について10月11日にリコール実施を届け出た。

   その後、10月16日、17日、27日に国交省が立ち入り検査を実施。改めて確認を行った結果、記憶のあいまいさなどの理由で、第三者へのヒアリング時と矛盾する供述をする検査員がいたことが判明した。

   そのため、リコール対象期間を延長。検査工程の健全性を確認できた期間の2018年1月9日から10月26日に生産された国内向けインプレッサ、トヨタ86など全9車種約10万台について、リコールを実施する。これにより一連の完成車検査の不適切事案に関するリコールは累計約53万台に達した。

   さらに、報告書に記載されていなかった①前輪ブレーキまたは駐車ブレーキ検査時のギアが、社会規定ではN(ニュートラル)レンジで行うよう定められていたにもかかわらず、D(ドライブ)レンジとNレンジとが存在していたこと。②バンパーフェイスが未装着の状態で、完成車検査を実施している場合があることの2項目に関して、国交省から改めてリコールの是非およびその理由について説明を求められた。この2項目についても、リコール対象に含められる。

   中村知美社長は「一年間引きずった完成検査問題に関して、国交省の立ち入り検査の結果、新たな不適切事案が発生したことを改めて深くお詫び申し上げます」と頭を下げた。

   新たな再発防止策として、10月24日と26日に、バンパーフェイスに限らず、一つでも部品が欠品した車両の完成検査工程投入の禁止。また、県政検査工程で車両が滞留した際は生産ラインを一時停止し、検査業務に支障を与えないことを徹底する旨、製造本部長名で通達。10月26日には、意識のリセットと再スタートの意味から、早番勤務、遅番勤務のそれぞれ1時間生産ラインを停止。標準作業遵守の重要性について教育を実施した。

   11月2日にも、再度終日生産ラインを停止。10月29日以降、いっさいに不正行為が発生していないことを念押しで確認した。

   これを踏まえ、中村社長は「完成検査問題については、必ずここで終わりにする」と終結宣言を発した。

    さらに、一連の問題の根本原因に挙げた企業風土の体質改善、従業員のコンプライアンス意識の醸成という問題に関して、中村社長の陣頭指揮の下で実行する決意を改めて表明した。これまで明らかにしなかった従業員の処分についても「社内の懲戒処分の手続きに従ってしっかりと対処していきたい。性善説で済む段階ではない」と述べた。

   これに先立って行われた2019年3月期中間決算の実績は、売上高1兆4868億円(7.5%減)、営業利益550億円(74.1%減)、当期純利益443億円(47.9%減)。グローバル販売台数48万2100台(9.3%減)、うち国内は6万5000台(21.1%減)、主力の北米は33万4000台(8.2%減)。

   今回の完成車検査問題の影響については「日本では概算でマイナス5%前後。北米では大きな影響は出ていない。減益要因は、フルモデルチェンジを控えたフォレスターの出荷台数減少とリコールなどによる品質関連費用の増加の影響によるもの」と中村社長は説明する。

   なお、追加のリコールの発生に伴い、8月6日発表値に対して通期業績見通しを下方修正。売上高は400億円減の3兆2100億円、営業利益は800億円減の2200億円、当期純利益は530億円減の1670億円。


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